百工茶会先日は毎年恒例の百工茶会を催しました。公益財団法人前田育徳会には、加賀藩五代藩主綱紀公による「百工比照 」が重要文化財として大切に所蔵されており、藩の工芸振興としての「御細工所」も自ら整備され、工芸王国石川の象徴となっています。茶の湯と工芸が深く関わっている事を再認識して、文化・工芸を冠とする茶会「百工茶会」を開催することにより、石川県の文化、アート、工芸を内外に発信することを目指しています。今回は展観席を設け、客は躙口から入り師走の季節の取り合わせを感じていただきその後、前田家の茶室であった松濤庵にて鵬雲斎宗匠、そして民藝100年ということもあり、時間や虚ろいということを特に想う年でもあり、宮島達男さん、池田晃将さんの数字の作品、EGKアワード受賞者や金沢美術工芸大学学生の茶碗などを使用しての近現代の取り合わせ。ご講演は鷲田めるろ21世紀美術館館長のアートから茶道に学ばれた経緯や想いなど、たいへん近しくも興味を抱く内容でした。茶話会もそれぞれが茶の湯を通じての親睦を図られたことと思います。職人、工芸作家、芸術家、アート、茶の湯などそれぞれを枠を取払い、茶の湯という場に参加し、堅苦しいことはなしにお茶という場所に参加し美術を共有しよう。という構想から皆様の賛同も得て始めた会で、毎年恒例にもなったこの行事を無事終えることができたのも全国、近隣からお越しいただいたお客様、そして準備段階からお世話いただいた社中のおかげでもあります。皆様に感謝申し上げます。